引越しの作業は段取りが命
ここでは、引越し当日の引越し業者の作業の段取り(流れ)についてお話をしたいと思います。
皆さんにとっての引越し前後の手続きや段取りに関しては、「引越し時のやることチェックリスト」のページを参考にしてください。
さて、タイトル通りなんですが、引越しの作業は段取りがすべてなんです。
引越し業者の作業員にもランクがあって、荷物量の多い方の引越しの責任者になれるのは、段取りのセンスが良いことが条件です。
荷物量が少ない場合は、体力自慢の作業員の方が仕事が速いことも多いです。
しかし、頭や人を使って作業の出来ないものは、現場が大きくなるほど力を発揮できなくなります。
引越しの現場は、同じ荷物量でも家具の質や量、家屋の形状など搬出・搬入経路の条件、そして一緒に作業する作業スタッフの数や力量によって作戦を立てなくてはなりません。
お宅にお伺いすると、(小物の箱詰めをお客さん自身が行なうコースの場合で)まったく荷造りが出来ていないようなケースもあります。
その様な場合は、自分たちの運搬作業を着実にこなしながら、お客さんの荷造りがしやすいように配慮をしなければなりません。
時にはある程度のラインで、小物の荷造りの終了を待たずに作業に区切りをつけないといけない場合もあります。時間が掛かりすぎるからです。
その場合のユーザーに対する説明などを無難にこなすセンスも必要です。
引越し元での作業は、基本的にはダンボールや小物から搬出していきます。それをトラックの奥から積んでいくんです。
ダンボールや小物が無くなった部屋ではスペースが出来るので、家具などの梱包がしやすくなります。
家具も小さいものから搬出していきます。
分解が必要な大きな家具は作業の流れが止まるので最後に回します。
分解の必要な家具の作業が始まる時には、他のスタッフは電気製品などユーザー自身では梱包できなかった小物などの箱詰めや梱包をして最後の詰めに入ります。
特に長距離の引越しの場合は、新居に荷物を運び終わった後にもう一度旧居に来ることがユーザーも出来ないので、荷物の運び忘れが無いかを、各部屋や庭・ベランダを順番に作業員とユーザーと共に確認していきます。(と言う風に私は作業員時代に行なっていましたが、そこまで親切丁寧に行なう引越し業者はあまりありません)
作業員の中には、現場の速さを自慢する者が多いですが、そういったタイプに限って破損の発生やクレームが多いです。
幾ら当日の引越し作業が早く終わっても、破損を起こした家具の修理対応や、クレームの対応に掛かる時間を考慮すれば何の自慢にもならないことが簡単に分かるのですが、そこを分からないものが多くて苦労しました^^;
また、皆さんの立場からすれば、破損や問題を起こすような引越し業者は二度と使いたくないですよね。
引越しは、皆さんのプライベート空間にずかずかと入っていって、大事な家財を触ることになります。
力仕事であると同時に、丁寧さやさわやかさを求められるサービス業なんです。
そして、段取りの良さやセンスが必要です。
私の経験上、引越し業者の作業員として出世した者は、引越し業界をやめても成功しているタイプが多いと思います。
これから引越しをされる方は、そんな目で作業員を観察されると面白いと思います(笑)
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